まぁ無料でダウンロードできるゲームですな、前からたまに遊んでたゲームなんですがね。まずは冒険者という設定のキャラクターを作るんです。好きな名前を決めて、絵柄と性格を選んで組み合わせるようになってるんですね。
そこで力押しでいくのか頭脳プレーでいくのか、そういった能力値のパターンがある訳なんですが・・・。実は、本来なら一長一短ある能力が完璧に備わったキャラを作る方法があったんです。
それには冒険者を育ててから引退させて、次世代キャラに能力を引き継がせて、って4世代も繰り返して生まれるんですけどね。そこは裏で調節できたりもして、2世代目の天才君たちまではトントン拍子。だけど3世代目の英雄君となると、祖父母に当たる初代キャラの影響で複雑になってくる。最終世代となれば、尚更ですわな。
かくしてネズミのように増えた孫達を、総当たり戦で子作りに励ませたんです。それこそ3日3晩・・・とは大袈裟ですがね、本当に一気呵成の勢いで。じゃないと組み合わせ順がこんがらがっちゃうからなんですが、もう英雄君あたりから名前なんて記号でしたよ。両親の組み合わせで「1a」とかね、後から変更が利くから顔も初期設定のまま。
ですけど、さすがに切なくなってきちゃいましたよ。望んだ能力者でないと、生まれた途端に削除です。ただでさえ誰が誰やら分からない有様ですからね、それに必要なのは最高能力の神仙君だけですから。なんて、自分で言い訳しながらのキャラ作成ですよ。本来は子作りゲームじゃないってのに、ねえ?
もう気分はクローン実験してる科学者か、しきたりに囚われた村長の心境です。すべては最終世代のため、それだけ考えて他の感情を持たないようにして・・・。で、ようやく男女2組の神仙君が誕生しました。それから増えすぎた中間世代の抹消作業ですよ、やっと一段落したらもう冒険なんて気分じゃなくなりましたね。
なんか、波乱万丈の冒険前に重厚な血族のドラマを堪能しちゃった感じ。海外受精まで考える人の気持ちが、やっと分かったような・・・とまで言うのは欺瞞というものですけど。それでもね、本当に様々な事を考えさせられた気がするんですよ。たとえパソコン上の電気的情報でも命を感じましたし、役割というか共同体の中で生まれる価値とかも。
人間は、人間の事を思ったり動いたりするだけで充分だというかね。いや実際、それしか出来ないんだろうなって。それが時には全体のために個を犠牲にしたり、個を尊重して全体を機能不全にしたりしながらも。
ところで話は変わりまして、最近は音楽や映像なんかでも簡単に取り込めてしまうんですな。自分のパソコンに、ダウンロードいうやつで。しかもサンプル品とはいうものの、いくらでも無料で手に入っちゃう。しかも物体のように、目に見えて家じゅうが狭くなるなんて心配もない。結構な話ですなー。
しかし気が付けば、興味本位で取り込んだデータが無秩序に散乱してまして。思い付いたように大掃除にかかるんですが、思わぬ所に思いがけないものが入ってたりしてね。その時々によって一応は取り込み場所を決めてたつもりなんですが、また一々開けて確かめなきゃいけないのも厄介で。
最近は音楽や映像などは取り込めないよう、ストリーミングという形式だったりもしますがね。これが妙なもので、取り込めないのを手元に置きたくなったりしてくる訳なんです。するとまた上手くできてるといいますか、やっぱり誰かがストリーミングだろうが取り込める仕組みを作っておいてくれたりするんですよね。
それで減らした端から新しい取り込みものが溜まってしまう、でもよく見てみりゃ、何度も見聞きするほどのデータなんて滅多にない。それじゃあスッパリ捨てちまおうかってなると、やっぱ惜しい気もしてね。あーまったく執着というのは消したそばから伸びてくるもんですなぁ。
そもそも取り込めなくしてあるんだから、取り込む方がどうかしてるんですよね。出来ると思ったらやらずにいられない、これは業なのでしょうかねー。先の子作りゲームもそうですし、まぁ○ィニー問題にしても・・・。
あ、僕はそこまでしてませんけども。
平成19年1月24日
