2007年01月05日

91*半身浴、という生き方

 ぬるま湯って、たびたび自堕落でメリハリのない暮らしの喩えにされるでしょ。でも実際、ぬるい風呂ならではの心地よさって堪らないんだよね〜。
 ただ一旦ぬるま湯に浸かると(出た時に周囲の空気が冷たいと風邪引くかもしれない)とか思っちゃって、腰が重くなって機を逸するって事もあるわなぁ。
 そこで思いついたのが「半身浴、という生き方」ですよ。要は全身どっぷり浸からずにハーフ&ハーフ・・・って単なる折衷案だから、既に考えた方もいらっしゃるでしょうがね。
 ぬるま湯は下半分だけでも、じわじわと上半分が汗かいてくる。これが半身浴おどろきパワー、ぬるいのに血の巡りが良くなっちまうなんて大したモンだね! まぁ現実には、どっぷり浸かりたくなる気持ちとの葛藤も起こりそうだけど?

 ところで、ケータイで大声で話す人。いまだに結構いますなー、それも(今その場所で・・・?)っていうような。
「いい年して、なんて無粋なんだろう!」
 そんなふうに腹の底では思ってたんだよね、まぁ言いやしないけどさ。だけど、ふと(あれって英語を話してる時の自分じゃないか)って思ったりして。
 お恥ずかしい話、なぜだか僕って英語だと知らず知らずに声が大きくなってるんだよね。まぁ一応は話せるんだけど、本当は全然通じてないかもしれないってレベルなもんで。焦っちゃうんだか、なーんかチカラ入れ過ぎちゃう事ってのがあるのよ。
 とにかく単語と基本文だけで勝負してるからさ、相手の言ってる事なんて手加減なしだと分かんないし。ただね、そこで(分かんない!)ってビビッたら終わりなの。受身になったらダメ、切り返していかないと。考え込んじゃって、そこに言葉を重ねられちまうと火だるま状態だから。
 分からないければすぐ聞き返す、でなければ話の流れで分かる事にして聞き流す。大概は旅先で困った状況を打開するための英語だからさ、こっちが会話のイニシアチブを取ってないと相手に振り回される・・・っていう考え方が、僕の英語会話の基本なんだよ。
 そうして喋ってると、いつの間にか声の調子が跳ね上がっちゃう訳。

 以前、海外便の機内でフライトアテンダントと向かい合わせの席になってさ。その中国系の男性は流暢な英語で話しかけてきたんだけど、少し訛りがあって聞き取りづらかったのね。僕も日本語訛りがあるし英語なんて久々だったし、それで気が付けば機内がシーンとしちゃってて・・・。
(話さなきゃ)って夢中になり過ぎてたんだわなー、相手が少し引いちゃってるのも見えなくなってて。他愛ない話だった筈なのに関係ない事まで熱く語ってさ、思い出すだけで顔から火が出るおもいだよ。
 まぁそこまで周りが目に入らなくなってる訳でもないんだろうけど、大声でケータイ使ってる人の心境も実は相当テンパッてるのかもなぁ〜ってね。

 最近TVで、老若サラリーマンの掛け合いやってる缶コーヒーのCM観てさ。朝礼の最中にケータイが鳴り出したのに、老サラリーマンが(出たらマズイ)って切ろうとしないシチュエーションなのね。それ観てた父親が大笑いして「あれは分かる」と言ったの。
(電話が鳴ってて出ないのも失礼だけど、上役の訓示中に電話に出るのはマズイし・・・)って内心アタフタしてる心理が、父親には他人事じゃなかったんだろう。マナーモードも理解できてない時期だってあったからなぁ、ちょっと身につまされる感じがツボだったみたい。
 それって、つまり誰でもが同じように(状況次第で、速攻で切って後から掛け直せば?)って考える訳じゃないって事なんだよね。

 シルバー・シートや病院で鳴り響く変な着メロ、そして少し怒ったような行き場のないような顔して大声で話し始める見知らぬオジサンの胸中は分からないけどさ。まさか本気で(オレはオマエらと違って、ビッグな取引いくつも抱えて忙しいんだぜ)とか思っちゃってたら、それは別の風呂にどっぷり浸かっちゃってる感じかも。
 僕が大声で英語スピーキングしちゃってる時も、周囲に(俺ぁ英語バリバリなんだぜぃ)と意気がってるように見られてたかもしんないしなぁ。もう本人的にはキャパ限界の白目寸前で、自分の暴走も止められなくて居たたまれない心境でもね。
 ああいう状況って、ぬるま湯っていうよりは釜茹でかな? それよりも、うっかり焼けた靴を履いちゃった感じかも。

 あれ、ちっとも「半身浴、という生き方」じゃないじゃん・・・!

ku91


平成19年1月5日
posted by tomsec at 13:54 | TrackBack(0) | 空想百景(ALL) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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