あらかじめ申し上げますが、記事中で断言している文章は(〜と思う)を省略しています。
すべて個人的な感覚によるものですので、もし気に障ったらごめんなさいね。
なんだか別カテゴリーの「トラバ雑想記」みたいですが・・・。
”はてな匿名ダイアリーまとめブログの実験”という「増田にゃんねるβ」さんの記事『もう娯楽で金取るっつーのが無理なのかもしれない。』からの要約。
「DSi」という携帯ゲーム機を購入して「うごくメモ帳」というフリーソフトをインストールした・・・という話です。
パラパラマンガみたいな簡単なアニメや、カメラやマイク機能を使ったオリジナル作品を「うごメモシアター」という作品投稿サイトにアップロードして利用者間でコミュニケートできるらしい。
で。
『これがまあ、楽しいんだけど、「これでいいのか?」ってなんか釈然としない感じ。
何に引っかかってるかって言うと、UZEEE!って思うかもしれないけど、「著作権」ですよ。』
『ユーザは小中学生が多いんだろうけど、「著作権」という概念が全くない作者の巣窟』だそうで・・・。
版権キャラを使って、BGMも版権もの。
更にはTVや動画サイトを撮影したり、他人の投稿作品を複製してる。
そして「★ください!」(→★が多いほど高評価)
『こういう作品ってさ、だいたい、
「★100以上で、好きなリクエスト曲投稿します」とか、
「★100以上で、このアニメのED動画も投稿します」とか普通に書いてあるんだよね。
それも、いかにも小中学生って感じのへったくそな文字でさ。
悪気とか悪意とかまったくなし。でもそれが怖い』
僕はDSiについて知らないのですが、同じような状況は以前に複数のゲーム攻略サイトで見かけました。
そこではユーザーの発見した裏技などをコメントに書き込めるのですが、やはり(役に立った)度合いをアマゾンのレビューみたく五つ星評価できるのです。
で、高評価つけてくれたら極秘情報を公開する的な事も書いてあったり。
逆にガセ情報を未確認のまま書き込んで、低評価されてる場合もあったり。
著作権の話に戻しますと、まぁ自分たちもレコードの貸し借りでダビングしてきてる訳です。
図書館に行けば本でもCDでもDVDでも無料で閲覧できますし、それと何が違うのかって思われるのかもしれません。
というか、上の記事で気になったのは「著作権」と「版権」に関する認識でした。
著作者の権利は(作品のオーナーは誰なのか)という事で、そこから発生する利益は二次的な産物である・・・というのが僕の考えで。
その副産物のルールが、版権ビジネスであると認識しているんですね。
その考えからすると、問題は「作品の商品価値への侵害」ではないかと。
確かにインターネットは情報の共有化、平準化に大きく貢献しています。
ネット上に置かれたものは、すべからく共有されるでしょう。
それを望まない場合はネットにアップしない訳ですが、権利者の意向を無視して上げられてしまったら打つ手なしです。
よくある個人情報の流出もそうですね。
悪意があろうとなかろうと、上がってしまえば基本的に被害の回復は不可能です。
取り返しのつかない問題が、非常に簡単に起こってしまう・・・まぁこれは便利さに応じた代償です。
個人的なツールでありながら全情報と等距離である、見える物でありながら間合いを測りにくいフィールド。
そんなネット環境に、無自覚にアクセスする子どもたち。
それで痛い目を見て学習するのは言うことないですが、売り物を勝手に味見して買わないとなると既存の売買システムがネットから崩壊してしまいます。
それが新たな価値創造や流通システムの変革や、ひょっとしたら経済の概念を根底から引っくり返してくれるのかもしれません。
まぁそんな未来まで生きている気はないので、自由に世界を変えてくれて構わないとも思うのですが。
せめて僕ら旧世代が生きているうちは、お子様が使えるネット環境をワールド・ワイド・ウェブにリンクしない隔絶した環境にできないものでしょうか。
決してネットを規制すべきとは思いませんが、子どもが同じ土俵に上がってこられても相手が見えませんからねぇ。
2009年08月29日
この記事へのトラックバック